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仮説検証「外部サービスの継続率向上の施策」の効果について

はじめに

参画中のプロジェクトにおいて、外部サービスの継続率向上を目的とした仮説検証を実施しました本記事では、その取り組み内容と結果についてまとめます。

 

実施した仮説検証「外部サービスの継続率向上の施策」について

参画中のプロジェクトのサービス主管の要望として、20近くある外部サービスへの安定的な送客を実現してサービスの継続率を向上させたいという要望がありました。

そのため、サービスの利用を促進しユーザに継続的に利用いただくことを目的として仮説検証が始まりました。

立てた仮説について

プロジェクト内における過去の集計結果から、ファーストビュー(画面表示時に最初に目に入る領域)に配置された項目ほどCT数が多いことが判明していました。一方、外部サービスは約20存在するため、全てをファーストビューに収めることができず、表示にはスクロール操作が必要でした。これらの状況を踏まえ、以下の仮説を立て、改修を実施した上でアプリをリリースしました。

改修方針

ユーザー毎に最近使用したサービスを画面上部に履歴として表示させる

対応によって得られる効果(仮説)

 

  1. 外部サービスのCT数が増加する
    理由:1度タップしたサービスが履歴に表示されることで、リピート促進によるCT数の増加に繋がると考えられるため

  2. 外部サービスの継続率が増加する
    理由:ユーザー毎に最近利用したサービスが画面上部に表示されるので、目に留まり再利用のきっかけになると考えられるため

  3. 優先的に表示することで利用頻度が向上するサービスとそうでないサービスが判明する(今後の改善につながる情報が判明する)
    理由:最近使ったサービスが画面上部に残り続け頻繁に使用されないサービスは上部に表示されなくなるので、利用頻度に差が出ると考えられるため

効果測定観点

以下観点で効果測定を実施しました。
  • リリース前後の各サービスのCT数・1人あたりのCT数を比較する
  • リリース前後の各サービスの画面(PV)あたりのCT数(CTR)を比較する
  • リリース後の各サービスのCT数の内、履歴エリアのCT数の割合を確認する
  • リリース前後の各サービスの継続率を比較する

効果測定結果

サマリー

  • リリース後1週間では大きなCT数の変化はなかった
  • スクロールしないと表示されないサービスの中に履歴エリアのCT割合がリリース後1週間で20%と他サービスに比べて高いサービスがあり、1ユーザーあたりのCTも増加していた
  • 約4割ほどのサービスで有意差がある継続率増加が確認できた

CT数

全体のCT数は若干向上したものの大きな変化はなく、ユーザあたりのCT数で見てみるとほぼ横ばいのため、リリース1週間ではCT数の向上は見られませんでした。

CTR数

一部サービスはキャンペーンでクリック率が上がっていたがそれ以外のサービスは変化なかったため、リリース1週間ではCTR数の変化は見られませんでした。

履歴エリアのCT割合

リリースしてすぐのため割合は高くないが、徐々に履歴が利用され始めています。

また、サービスIについては約20%近く履歴エリアが利用されていました。

継続率



約4割ほどのサービスで有意差がある継続率増加が確認でき、
スクロールしなくても表示されるサービス、スクロールしないと表示されないサービス関係なく継続率は増加していました。

また、継続率が元々低いサービスでも有意差ある継続率増加が確認されました。

最後に

リリースから1ヶ月ほどの結果ではありますが、今回の仮説検証として目的としていた継続率の向上の結果を得ることができました。

今回の結果を踏まえ、今後は履歴表示だけでなく、ユーザー自身が表示したいものをカスタマイズできる機能や、他の画面への展開といった施策についても、継続して仮説検証を実施を検討したいと考えています。


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