おすすめの振り返り手法3選
はじめに
我々のスクラムチームでは毎スプリントの振り返りの際、振り返りのフレームワークをファシリテート当番が選んでいます。
これまで色々試した中で良かったものをいくつか紹介するので、もうKPT飽きたよって人の参考になれば。
参考 – 振り返りアジェンダ
弊チームでは以下の形式で、50~60分程度で実施しています。
- アイスブレイク(軽い雑談。チーム全員が何かしら発言する)
- スプリント終了時の諸々(ベロシティチェック、スプリントゴール達成確認、など)
- WorkingAgreementのおさらい
- 前回の改善アクションの状況確認
- 振り返り本編(次の改善アクション決定)
1:LeanCoffee
やり方
- 話したいトピックを付箋に書き出す
- 興味あるものにみんなで投票
- 得票数の多かったトピックについて時間(5~8分程度?)を決めて話す
- 時間が来たら、「次の話題に行く」か「同じトピックについてもっと話す」か多数決で決める
- 時間いっぱい繰り返す
所感
- 細かいアジェンダが無く、トピックの縛りもないのでざっくばらんに話せる
- ファシリ当番の負担も少なめ?
- 限られた時間の中で重要なトピックに集中して話せる(回によっては広く浅くな場合もあるが、それはそれで)
- 振り返り以外にも色々な場面で使える。弊プロジェクトでは何でも「とりあえずLeanCoffeeやろうぜ!」ってなりがち
- 話したいネタを持ってるときは良いが、ざっくばらん過ぎてトピックが集まらないこともありそう
- 意識して進行しないと具体的なアクションが決まらず言いたいことだけ言って終わる場合も
2: Starfish
やり方
- 「Keep(続ける) 」「Less of(減らす)」「Stop(やめる)」「Start(始める) 」「More of(もっとやる) 」の5観点で思いつくものを書き出す
- それぞれ書いたものについて説明
- 深掘りしたい話題についてみんなで話し、具体的なアクションに落とし込む
所感
- 進め方はKPTに似てる
- 「始めるもの」「やめるもの」について話せる。チームの無駄(非効率だけど何となく続けてる定常作業とか)を見つめ直すきっかけに出来たり、マンネリ打破にも。
- 書き出す項目が多いので、チームの人数や状況によっては時間がかかりそう。ファシリテーション力が問われる……
- Keep, More of, Less ofの3項目に絞ったSmall Starfishというのもあるので、場合によってはそっちでも
3:Sailboat Retrospective
やり方
- このような絵 を用意(リンクはmiroのテンプレート)
- 絵のそれぞれの箇所にみんなで付箋を貼っていく
- 内容を共有する
- 深掘りしたい話題についてみんなで話し、具体的なアクションに落とし込む
絵の意味
ヨット | 進捗、スプリント |
島 | チームの目標地点(スプリントゴール、プロダクトゴール) |
錨 | ヨットを遅らせる障害、ブロッカー |
暗礁 | 将来的なリスク |
追い風 | ヨットを進めるチャンス |
太陽 | 嬉しかったこと(ゴールと関係なくてもよい) |
雲(オプション) | 気に掛かること、モヤモヤ(ゴールと関係なくてもよい) |
所感
- ゴールを意識した振り返りが出来る
- 短期的な問題(錨)と長期的な問題(暗礁)のように、KPTと比べてより細かい分類でトピックが出せる
- 太陽で明るい話題が出やすい(チームによるかも)
- 分類が細かいので多少時間がかかるかも