「カン・コツ」頼りのメンテナンスを脱却、誰もができる予知保全支援

知識や経験に頼らない、誰でも油圧機器の
メンテナンスができる未来を創る

カヤバ株式会社様

ハイドロリックコンポーネンツ事業本部
油機事業部 技術統轄部 システム技術部
亀田様、大内田様

技術本部 先進技術研究所 情報技術研究室
市川様

デジタル変革本部 DX企画部
菊池様

開発背景と油状態診断システムで実現したい価値とは?

亀田様: まず油状態診断システムについてですが、工場やプラント、公共インフラなどあらゆる場所で活用されている油圧機器の作動油を専用センサーで高精度に計測し、Webアプリを通じて常時監視できるシステムになります。さらに油圧のプロフェッショナルからレポートを定期的に受け取ることもできるので、設備メンテナンス人員の工数削減、過剰な点検・メンテナンスの削減、設備のダウンタイム削減等に貢献します。油状態診断システムを活用いただくことで「カン・コツ」頼りのメンテナンスではなく、経験が浅い・知識が少ない方であっても簡単に油の状態を把握できて最適なメンテナンスができるようになることを目指しています。

大内田様: 開発の背景ですが、もともとは社内向けに「カン・コツ」頼りのメンテナンスではなくセンシング技術を活用して誰もが同じように認識・判断できるところを目指しました。当社は総合油圧機器メーカーです。油についても専門知識を有しております。そんな当社でも「カン・コツ」頼りのメンテナンスとなっていることに大きな課題があり、この課題解決のためにまずは、センサを開発してデータ(油状態)を可視化できるようにしました。ただし、センサーを商品化して、データを可視化するだけでは、お客様の課題を解決できないと考え、常時Webアプリで油状態を監視し、データ分析するサービスを製品化しました。

三恵クリエスとの開発はいかがでしたか?

市川様: 私が三恵クリエスさんとご一緒するのは今回がはじめて。カヤバの幾つかのプロジェクトに関わっていただいたことは知っておりまして、とても評価の高いパートナーといった印象でした。一緒に開発をして思ったのは、ただ開発をするだけではなく同じ想いを共有しながらフェーズに合わせて必要な手段を一緒に考えて開発をしてくれる、頼れる存在だということ。 PoCの段階から製品リリースに向けてアプリ開発をするのはもちろんのこと、展示会を見据えてデモの開発、それとは別でモックを用意してくれるなどスピード感もあって期待を大きく上回る動きを見せてくれました。

菊池様: 三恵クリエスさんとは過去に道路診断サービス「スマート道路モニタリング®」の開発でご一緒したことがありました。ただ、今回は多くのお客様に向けたBtoBのサービスということで、以前とは違う関わり方となりました。カヤバとしてもはじめてのことが多く、やりたいイメージはあるものの漠然としている部分がありました。そんな状況を踏まえて要件定義からしっかり入り込んでいただけたのは心強かったです。アジャイル型の開発スタイルで仕様を詰めながら進めていけたのも良かったポイント。
あと、ベータ版の開発段階で想定とは違う仕様になったことがありました。それを相談したところすぐにミーティングを開いていただきミスがあったと非を認められたことがありました。私たちのレビューを経てのことなので三恵クリエスさんの一方的なミスではないのですが、誠実な態度に好感を持ちました。

今後の展望、未来のありたい姿を教えてください

亀田様: 私たちは油圧のプロフェッショナルとして「カン・コツ」頼りのメンテナンスを見える化してどなたでも最適なメンテナンスができる未来を目指しています。お客様からの反響も大きく営業部隊が毎日全国各地を飛び回っているような状況。より良いサービスを目指すためにも三恵クリエスさんにはシステム面・サービス面で継続したサポートをお願いしたいです。

大内田様: セキュリティ対応や機能の追加などを望むお客様もいらっしゃるのでそのようなニーズにも応えられるようサービスを拡充していければなと。油状態診断システムが日本中どこの工場に行っても採用されている、そんな未来を目指していきたいです。そのためにも三恵クリエスさんのサポートには期待したいですね。

市川様: 油状態診断システムはできたばかりのサービスです。今後、サービスの成長に伴いユーザー数も増加することが見込まれますが、ボトルネックになりそうなことを未然に防いでサービスの品質低下にならないようしていきたいです。また、お客様にとってより価値のあるサービスへ成長させていきたいため、三恵クリエスさんには提案含めてサポートをお願いしたいです。

菊池様: 私からは三恵クリエスさんのおすすめポイントを。今回、準委任契約で開発を進めたのですがアジャイル開発との相性がとても良く、スピード感もあって大正解でした。BtoBサービスに関する経験がなく漠然としていた中、要件定義からアプリ開発、運用・保守まで幅広くサポートしてもらえたので、二人三脚で仕様を詰めながら開発をしたい方にはおすすめできると思います。

開発者ボイス

油状態診断システムの事業化を支えて

油状態診断システムの事業化に向け、当社は2024年1月のα版開発から参画し、β版での検証、製品版の開発・リリース、そして現在の保守・運用開発まで継続してご支援しています。
私は2025年3月から本プロジェクトに参画し、製品版の開発からリリース、そして現在の保守・運用開発を担当しています。 製品版開発において特に大変だったのは、新たな業務要件への対応とセキュリティ強化です。

業務要件への対応では、サービス提供に必要な新たな仕組みを既存システムへ組み込む必要がありました。既存のデータベース設計との整合性を保ちながら実現することが課題であり、複数の案を検討しながらカヤバの皆さまと方向性を確認して進めました。お客様と一緒に課題を整理し、一つひとつ形にしていったことが印象に残っています。
また、セキュリティ強化も大きな課題の一つでした。製品版として安心してご利用いただけるシステムとするため、安全性の向上に取り組みました。加えて、セキュリティ診断で見つかった課題への対応も行い、関係者の皆さまと認識を合わせながら検討を重ね、一つひとつ改善を進めていきました。

開発を通じて改めて感じたのは、お客様と開発者が同じ目線で課題に向き合い、対話を重ねながらシステムを作り上げていくことの大切さです。仕様や運用面について多くのご協力をいただいたことで、さまざまな課題を乗り越え、製品版のリリースにつなげることができました。
今後も保守・運用開発を通じて、本システムがお客様に長く活用されるサービスとなるよう貢献していきたいと考えています。

 (担当:三恵クリエス 辻󠄀口)

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