試験品質標準化

テスト自動化を見越した
試験品質改善支援

シチズン時計株式会社

時計開発センター
時計開発部
コネクテッド開発課
池様 大山様

発注を検討するに至った経緯を教えてください

大山様:当社は、時計の製造をメインに事業を営んでおり、ハードウェア・ソフトウェアの開発をしてきました。近年では、スマートフォンやサーバーと連携するラインナップを充実させ、同時進行でアプリ開発にも取り組んでいます。
そんな中、アプリをリリースした後に不具合が発見されることがありました。もちろん、テストを経てのリリースでしたがノウハウが足りていないと実感。専門家のアドバイスやサポートが必要だと感じておりました。
 
池様:当社ではコネクテッドウォッチと呼んでおりますが、いわゆるスマートウォッチの開発は2001年ごろからはじめました。20年以上、時計のファームウェア開発をしているのでノウハウは充分にあります。しかし、それをそのままアプリ開発に活かすには難しいことも多く限界を感じておりました。
アプリ開発は、エンジニアが兼任でスタートさせました。最初はほぼ、1人で。そこから外部委託に舵をきったこともありますが、開発ニーズが高まっているため内製化へシフトしようと。そのためにも、アプリ開発のノウハウを吸収したい。より品質を高められるテスト環境を構築したい。そんな想いに応えてくれるパートナーを探しておりました。

契約する際に三恵クリエスを選んだ理由はありますか?

大山様:数社からプロポーザルしていただき、三恵クリエスさんにお願いすることにしました。決め手はやはり、自社でアプリの開発を実際にされている点。現場目線でコンサルしていただけるのでエンジニアからも共感を得やすく、信頼できるなと。それと、iOSとAndroidそれぞれの特性を熟知されているので、頼れる存在として選ばせていただきました。

池様:選定期間は充分にあったため、5社以上からプロポーザルいただきました。その中から三恵クリエスさんにお願いしたいと思えたのは、われわれに寄り添ってくれて一緒に目的達成までサポートしてくれると実感できたからです。三恵クリエスさんからは2回、プロポーザルしていただきました。われわれの開発体制を踏まえたテストプロセスの設計。テスト自動化を見据えたロードマップも提示していただき、魅力と可能性を感じました。実際に開発に携わっていただく現場の担当者様からお話が聞けたのも、現実味があって安心いたしました。かなりのユーザー数を抱える大手通信会社のアプリ開発もされていて、実績も申し分ないなと。

試験品質改善に取り組んでみてどのような効果がありましたか?

大山様:当社の開発環境に合わせてテストプロセスを設計していただき、本運用する前に一連の流れを体験させていただきました。もともとソフトウェア開発でもテストは実施しておりましたが、アプリ開発ならではのプロセスもあって気付きや学びがありました。組織全体でテストに向き合う意識も変わりました。
先ほど、アプリのリリース後に不具合が発見されたと話をしましたが、もっと早く三恵クリエスさんにサポートしてもらっていたらそれもなかったのかなと。今後の品質向上に手応えを感じております。
 
池様:テストプロセスの設計において、何か特別なツールや手法があるのかと思っておりましたがそうでもなく。われわれにもすぐに取り入れられそうな、オーソドックスな手法をご提案いただきました。要件定義から実装に至るまで。各フェーズごとに使えるテストフォーマットも提供していただき、効果を実感しております。これまで、やらなければいけないけどどうやったらいいかが分からない。そんな壁がいくつかあったのですが、ツールを活用することで乗り越えられました。サポート開始から4カ月しか経っていないのにです。プログラムのウィークポイントについてもご指摘いただき、品質向上にも繋がりました。

今後の展望、未来のありたい姿を教えてください

大山様:直近の課題として、リリースしているアプリのさらなる品質の向上が要件としてあります。まずはそれを最優先に行い、ユーザー体験の向上に努めていきたいです。追加機能の実装についてもリリースの予定があります。それらについては、三恵クリエスさんから提供いただいたノウハウをもとにテストプロセスを設計して実装していきます。数カ月で開発チームの意識も大きく変わりました。今後はさらなる品質向上を目指して、アプリ開発を内製化していけるよう取り組んでいきたいですね。
 
池様:テスト自動化がマストの要件としてあります。リグレッションテストはどんな変更があってもやることに変わりないので、自動化させやすいのかなと。そこでリソースを確保して、クリエイティブに注力していきたいですね。今は既存アプリの改修メインでサポートしていただいていますが、今後は新規のアプリ開発でも協業したいと考えています。開発の上流から三恵クリエスさんのノウハウを取り入れて、マルチプラットフォーム対応のハイブリッドアプリを自社開発したい。そんな想いがあります。そのためにも、三恵クリエスさんへの期待値は高いです。

開発者ボイス

三恵クリエスにご発注いただき、ありがとうございました

課題の根の部分はどれなのか。三恵クリエスのリソースで貢献できる部分はどこなのか。課題の特定・発見に尽力しました。商談の際、踏み込んだ内容の提案を差し上げていたので仮説はもう出来ていました。検証から入ることができたのは、とても良かったです。
 
実際の内製支援で最も重視したのは、お客様の目線に合わせるということです。弊社の開発現場で使っている資料の押し付けになると、実際に起こっている課題との間にギャップが生まれます。それを避けるため、事前にアセスメントシートを記載していただき、現状を顕在化させました。その内容をベースにヒアリングから入れたので、同じ課題に向けて目線を合わせていけたと感じています。一緒になって課題解決に取り組んでみると、経験値から「そうなってしまいがちだよな」と共感できることや「このレベルであれば十分できているのでは」と線引きができました。実際に開発しているからこそ現場目線でアドバイスができるのは、弊社の強みと考えています。
支援内容としては、現状の障害分析をさせていただいた上で、優先度の高い課題を解決できるように最適なテストプロセスを計画させていただきました。プロセスごとの目的を提示することで、個々の開発者の作業が明確化され、各々が目的意識を持って取り組んでいただけました。その結果、自律的に改善を行っていただくための土台づくりができました。
 
さらに、自動テストの計画設計を進めています。テスト工程が削減できて、プロジェクト管理作業や開発に集中できるようになるので、開発スピード・リリーススピードが上がります。テストプロセス全体の最適化を常に考え、工数削減に効果的な自動化の導入支援となるように努めます。 (担当:三恵クリエス 五十嵐)

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