スマート道路モニタリングシステム
のアプリ開発支援
技術本部
基盤技術研究所
情報技術研究室
高松様 長谷部様
発注を検討するに至った経緯を教えてください
高松様:われわれは、基盤技術研究所の中で情報技術をメインに研究開発しています。ソフトウェア的な部分を専門的に扱っていると言えば分かりやすいでしょうか。油圧技術を中心としたカヤバ株式会社の中でも特殊なことをやっている部署になります。
今回、三恵クリエスさんにサポートをお願いしたのは、2018年ごろから研究している道路診断サービス「スマート道路モニタリング®」のアプリケーション化について。自治体向けのサービスになりますが、道路維持管理業務を自動化・効率化して担当者の労務負担軽減と調査を専門メーカーに依頼する際のコスト削減に役立てていただくのが目的です。
長谷部様:三恵クリエスさんにお願いする以前より、システム開発は自分たちで進めていました。その取り組みは国からも評価されまして「第19回 MCPC award 2021」において特別賞を受賞しました。使っていただければ自治体の役に立ち、道路の維持管理が今まで以上にやりやすくなるのは間違いないのです。そのためには、担当者がシステムを使うために必要な機能と操作しやすいGUIをカタチにしなければなりませんでした。ですが、UI・UXについては専門外で。頑張ればできるかなと思ったりもしましたが、専門業社にお願いした方がいいものができるなと。ちょうどその頃、他部署の方から三恵クリエスさんを紹介されてWEBミーティングで話を聞くことにしました。
契約する際に三恵クリエスを選んだ理由はありますか?
高松様:我々自身による開発を想定した場合の人件費に比べても妥当な費用に収まっていましたし、何より我々に不足しているノウハウをお持ちでしたので、迷うことなく三恵クリエスさんにお願いしました。最初のWEBミーティングの印象もとても良かったです。バックエンドのシステム開発は知見があるが、フロントエンドのGUIについては不慣れである、という我々の状況を理解していただけたので、安心して打合せを進められました。また、必要な機能などかなりぼんやりした状態でしたが、要件定義から一緒に進めていきましょうと背中を押されたのが決めてとなりました。開発の現場ではウォータフォール型の開発手法を採用することもよくありますが、三恵クリエスさんのLABO契約ではアジャイル的な開発で、チームがスピード感を持って柔軟にサポートしてくれるというのがわれわれにはマッチしました。
長谷部様:高松と同じで、情報処理に関してはもともとやっていましたがアプリ開発で言うところのUI・UXについてはやってこなかったのでどうすればいいかが分からず。システムを活用するための機能面についても同じく。こんな漠然とした状態でもやっていただけるところがあればお願いしたいと前から思っていたので、三恵クリエスさんの提案を待っていました。
WEBミーティングから発注に至るまでは、そんなに時間がかからなかったかと。契約書の手続きに少し時間がかかったくらいで。最初のミーティングが終わった段階で三恵クリエスさんにお願いしようとチーム内では決まってましたね。
どのような効果がありましたか?
高松様:実際にプロジェクトを一緒にやったのは、3カ月くらいでしたがかなり勉強になりました。アプリ開発をお願いしたはずが、システム開発のコンサルティングも受けたような印象です。
バックエンドの開発はもともとやっていましたが、これまで当たり前に進めていたやり方についてもアドバイスをいただく機会がありました。要件定義についてもかなり深掘りした精度の高いものを提案していただき、われわれはここまでできていたのかなと気付きにもなりました。
長谷部様:4〜5名で1チームとなりサポートをしていただきましたが、2週間に1度くらいのペースでWEBミーティングをしていただき進捗について説明してもらいました。毎回、次はここまでやりますと明示していただき次のミーティングではそれがしっかり実装されていたのでかなり安心感がありました。
また、開発を進めていく中で先回りして軌道修正をしていただけたのも大きかったです。私たちが開発したバックエンドをベースにDBやフロントと連携させていくわけですが、このままだとこのあたりでバグが発生しそうだとピンポイントでアドバイスいただき不具合の回避に繋がりました。
今後の展望、未来のありたい姿を教えてください
高松様:今回、三恵クリエスさんと一緒に作ったものは完成品ではなくMVPの要素が強いので自治体の担当者にフィードバックをいただきブラッシュアップを図っていきます。
これまで自治体の担当者に説明する際、システムはあっても簡単なGUIしかなかったのでちゃんと伝わっているか不安になることがありました。ですが、UI・UXにもこだわってアプリケーション化することで直感的にデータの活用をイメージしてもらいやすくなり、コミュニケーションがかなり取りやすくなりました。それができるようになったのも三恵クリエスさんのおかげ。こんな短期間で、われわれの想いに応えるアプリ開発をしていただき感謝しかありません。何をやったらいいか分からない状況から一緒に作ってもらえて、頼もしかったです。アジャイル開発、聞いたことはあるけど分かっていない人もいると思うのでそんな人に三恵クリエスさんをオススメしたいですね。
長谷部様:自治体がやっている道路維持管理業務にはかなりの手間と時間がかかります。アナログ作業で効率が悪く、コストもかかります。これが、既存車両にシステムを搭載して走行するだけでデータが蓄積されて、レポートの自動作成、補修計画まで立案されれば大幅な人的コストと費用削減につながります。
すでにいくつかの自治体からはフィードバックをいただいてます。アプリに対してかなり好印象で、そのおかげもあってか「あんなこともしたい、こんなこともしたい」と要望が膨らんでいます。それを取捨選択してどれを機能として実装してくかはわれわれがやっていかなければいけないですが、三恵クリエスさんには今後もサポートをお願いしたいです。
三恵クリエスにご発注いただき、ありがとうございました
3ヶ月というあっという間の開発期間でした。
今回は、MVP1開発ということもあって、きちっと品質を高めることより、アジャイルでいうスプリント開発期間ごとにプロダクトを見てもらいながら、カヤバ様が優先したい機能を柔軟に実装していきました。かなりの終盤までカヤバ様の要望に応えて実装できたのは大変良かったと思っております。
アジャイル開発は、わたしたち開発ベンダーだけが意識して取り組めばうまくいくわけではなく、お客様とのフラットな関係性を持つことは大事な観点の一つになります。カヤバ様とは、slackでのコミュニケーションはもちろんのこと、随時のオンライン会議も柔軟に調整してくださり、よいコミュニケーションがとれました。お互いでそれぞれの意見やアイディアを尊重しつつ進められたことはPJ成功要因の大きいなところでした。
また、あまり私たちが業務内容を知らない中で、たくさんのslackや会議の場で運用面などについてご教授いただきながら、なんとかMVP1として形にすることができました。ありがとうございました。
もし機会があれば、是非ともまた一緒にお仕事させていただきたいと感じております。
今回のアプリが無事事業化されることを祈っております。本当にありがとうございました。
(担当:三恵クリエス 緒方)